顧客アカウント管理業務の業務量・人員リソース予測の取組み #cm_odyssey
最初に
今回は、コンタクトセンターゾーンのアカウント管理チームの例をご紹介します。
私たちはお客様のアカウント周りの業務を行っており、ミスが絶対に許されないとともに、”24時間以内に依頼された業務の85%を完了する”などの定量目標があり、業務量予測とともに人員のアサインが最も重要なCSFの1つと捉えてサービス提供を行っています。
きっかけ
チーム発足直後は業務が単純で依頼されたものを次の日に対応するだけだったため、人員予測や管理を行っておらず、体感で忙しくなってきたり、メンバーの退職が決まってから採用活動を開始することで、人員リソースも十分間に合っていました。
しかし、クラスメソッドメンバーズ契約者様の増加によって、忙しくなってから採用活動をしているようでは業務が追い付かなくなってきました。
- (参考)管理AWSアカウント数の推移:2018年 約2,500件 → 2020年 約8,800件 → 2023年 約20,000件
作業量から人員予測を開始
そこで、チームに最も影響が大きい作業をベースにして、1年後までの作業量の予測をExcelのTrend関数で作成し、忙しくなる時期を想定できるようにして、それまでにメンバーの採用活動をするプロセスに変更しました。
これにより少しの間、業務量に対しての作業人員リソースに余裕が生まれ、空き時間に勉強会を行ったり資格勉強に取り組む余裕ができました。
しばらくすると、「予測していた月以外も忙しいから、早めに人員確保してほしい」とメンバーからの声が上がりだしました。その日中に全て終わっていた業務が終わらなくなりだし、少しずつ残業時間が増えていました。
作業内容の複雑化が作業時間を増加させる
その時点のチーム業務内容をリスト化して整理したところ、下記のような気づきがありました。
- 作業量自体が多くなっていることはもちろん、
- 何日もかかって完了させるような大型案件が増えている
- 最も影響が大きいとした作業が様々なセキュリティ機能やオプションサービスの開始により複雑化し、対応に掛かる時間が伸びている
- さらに、その作業以外の新たな作業も増加している
改めて日々の業務の効率化・自動化をすすめつつ、現メンバーの作業量を再計算し、日々の対応可能予測を再設定して、採用活動をする時期を見直しました。
短期的な予測の必要性に気づく
また、ここで日ごとのメンバーの働き方を見直したことによって、採用活動に関連させる長期的な計測だけでなく、現状の業務量とメンバーの作業負担から、日々の進捗をコントロールする必要に気付くことができました。
Excelを使い、2週間後までのメンバーの業務時間やお休みの状況を加味して、無理なく対応できる対応件数をあらかじめ予測だてておき、予測した業務量に対して出勤人数が不足するようであれば、営業さんを通じてお客様に作業開始予定を調整していただくなど、あらかじめ作業量の調整ができるようになりました。
リアルタイムで業務量をコントロールする
また、当日朝の時点でも再度この予測と実際にその日に発生した業務量を比較して、作業量に対する人数の不足状況をリアルタイムで計測できるようにしました。
- 朝の時点で作業可能な量より当日分の作業量が大きければ、請求に関連する月内に終わればよい作業を後回しにする
- 急ぎの業務のうち一部を別チーム作業に分割することによって、バランス調整を図る
さらに、1日のうち数回マイルストーンとして、完了予測件数と現状の完了数を比較してアラートを出すプロセスを行うことで、現在は無理なく当日の作業が行えるようにできています。
今後考えたいこと
振り返ってみると、今までの取組みでは自分の既存の経験を基にして、課題の原因分析に必要な情報は対処に必要な問題が起きてからデータを収集し、また、対処方法は自力で考え検討してきました。 だからこそ、チームによって課題に対処する方法にバラつきが発生するのではないか、と疑問が生まれました。
そこで現在、コンタクトセンターのオペレーション国際規格『COPC』の考え方を学び、業務管理の一部に導入を始めています。
併せて、他チームでも活用することで効果がありそうな施策(例えば”作業量を計測して見える化から、1年間の業務量予測をする”など)を全社的に展開することで、さらにアノテーション全体のオペレーションをエクセレンスにするべく、取り組んでおります。
バックオフィスメンバーがイベント登壇します
今回、私の日頃の取り組みをブログにて紹介させて頂きましたが、そんな私が所属するバックオフィスメンバー達みんなでクラスメソッド20周年記念イベント『Classmethod Odyssey』にて日頃の取り組みなどについて発表を行います。
セッション内容は以下の通り。
- 登壇日時: 2024年07月29日(月) 17:10 - 17:50
- 登壇イベント:Classmethid Odyssey ONLINE(オンライン配信イベント)
- 登壇セッション情報
- タイトル:クラメソのバックオフィスDXの紹介
- 登壇者:アノテーション株式会社 取締役 代表取締役ほか 渡邉聖ほか5名(バックオフィス語り隊)
- 概要:
- クラメソのバックオフィス改革についての主な取組み(課題、解決策、定量的効果など)
- 組織体制(規模10倍でも人数増やさず…、キャリアラダー)
- 今後の取組みや方向性についてなど(IT/AI関連中心に、人に対するサービスも)
以下イベントレジストのサイトにアクセス頂き、該当セッションを選択の上お申し込みください。
皆様のご参加をお待ちしています!
アノテーション株式会社について
アノテーション株式会社はクラスメソッドグループのオペレーション専門特化企業です。サポート・運用・開発保守・情シス・バックオフィスの専門チームが、最新 IT テクノロジー、高い技術力、蓄積されたノウハウをフル活用し、お客様の課題解決を行っています。当社は様々な職種でメンバーを募集しています。「オペレーション・エクセレンス」と「らしく働く、らしく生きる」を共に実現するカルチャー・しくみ・働き方にご興味がある方は、アノテーション株式会社 採用サイト をぜひご覧ください。